2026年のアカデミー賞では、別々の映画ではあるが、それぞれ主演男優賞・主演女優賞にノミネートされてる二人、イーサン・ホークとローズ・バーン主演による『15年後のラブソング』(2018年)。
凄く好きな映画!
それほど有名作となってないのが悔しい限りである。
今回はこの映画について書きたいと思う。
一部詳しい内容にも触れて書くので、ご了承願います。
過去に映画化されている『アバウト・ア・ボーイ』『ハイ・フィデリティ』を書いた作家ニック・ホーンビィの小説が原作。
小説も映画も原題は『Juliet, Naked』。
イーサン・ホーク演じるのは、突然姿を消してしまったアメリカの90年代オルタナ・ロック・アーティストのタッカー・クロウ。
一部の音楽ファンの間で伝説化している。
そんなタッカー・クロウに心酔しているダンカン(クリス・オダウド)と、イギリスのサンドクリフで一緒に暮らすアニー(ローズ・バーン)。
ある日ダンカン宛に、タッカー・クロウのデモ・ヴァージョン曲が入ったCDが届く。
アニーは、それを聴いてダンカンが運営するファンサイトに批判的なコメントを書き込む。
それがきっかけで、アニーはタッカーとメールのやり取りをすることに。
そして二人はロンドンで会う約束をする。
ダメな大人が今さらながらに頑張ってみようとするだけの話、という見方もできるが、ダメな大人でロック大好きな僕にはとても響いた映画。

アニーの博物館で1964年をテーマにした展覧会が開かれる。
そこに展示された1964年の夏に海で撮られた2組の男女の写真。

当時の写真に写るエドナがアニーに、
アプローチされたけれど、面倒を避けるため心では望んだけど拒んだと話す。
そして言う
「84年の人生 何もないままよ」、と。

以前昔の恋人が、仕事で近くに来たからということで店に寄ってくれた。
他にお客さんがいなかったので色々話したのだが、その時、
貴方は、”迷ったときにSTAY”するタイプ。
私は、”迷ったときはGO”。
といって今さらながらに別れようと思った理由を語られた。
そのことが、今もけっこうグサッと刺さっている。
確かに僕は傾向として、そういうタイプかもしれない。
劇中のエドナと同じだ。
そしてアニーとも。
踏み出すことがこの映画のテーマだと思う。

アニーとダンカン、そしてタッカー親子の4人で食事する場面があるのだが、そこでダンカンがタッカーにファンならではの熱い想いを話す。
タッカーからすれば、それはファンの勝手な思い込みに過ぎない。
しかし僕は、アーティストではなく音楽ファンの側なのでダンカンの気持ちはよく分かる。
もちろんタッカーの言い分もその通りなのだが。


劇中の音楽も良かった。
終盤シーンで流れる、プリテンダーズの「Brass In Pocket」は特に。
残念ながらサントラには収録されていない。
しかしイーサン・ホークによる歌は多数収録されているサントラは好きだ。
イーサン・ホークの歌声が良い!
とても魅力的。
国内盤は出ていないし、輸入盤CDの入手も難しいかもしれないが、配信で聴くことは出来ます。
あとこの作品、DVDは発売されてる →(amazon) のだが、日本ではBluーrayのリリースはなし。
海外だとBlu-rayも発売されてるのに。
これ何でだ!?

シチュエーションは全然違うが、電車に乗ってるシーンでは、やはり『ビフォア・サンライズ(恋人までの距離)』を思い出してしまった。
とにもかくにも、映画『15年後のラブソング』オススメです!!
