店の名前をその原題から拝借した大好きな映画が『あの頃ペニー・レインと』。
その監督と脚本を手掛けたキャメロン・クロウが、監督と共同脚本を務めた2011年の映画『幸せへのキセキ』を今日はご紹介。
主演はマット・デイモン。
彼が演じるのは、半年前に最愛の妻を亡くしたベンジャミン。
突撃レポーター、新聞コラムニストの仕事は頭打ち、反抗期の息子とはいい関係が作れない。
そこで彼は、妻との想い出が詰まった町を離れ、新しい土地で生活を始めようと決意する。
そんな彼が購入したのは、郊外の丘の上に立つ理想の家。
ところが、その物件はなんと閉鎖中の動物園付きだった。
思い切って、動物園の再オープンというアドベンチャーに立ち向かうことにしたベンジャミン。
だが動物園の運営に関しては素人の彼、困難が絶えない。
子どもたちとの関係、園スタッフとの関係、資金問題などなどだ。
ベンジャミンの娘役の子がすごくかわいい(マギー・エリザベス・ジョーンズ)。
スカーレット・ヨハンソン演じる飼育員ケリーの妹役を演じるエル・ファニングも素敵だ。
スカーレット・ヨハンソンは言わずもがな。
『あの頃ペニーレインと』で主人公のウィリアムを演じたパトリック・フュジットも飼育員の一人として出演している。
またベンジャミンの兄役では、『サイドウェイ』のトーマス・ヘイデン・チャーチも。
映画のタイトル、原題は『We Bought a Zoo』。
さすがにこのタイトルは日本でそのまま使うのはナシだと思うが、『幸せへのキセキ』という邦題が的を得てるとは思えない。
キャッチーさもない。
これもっと気の利いた邦題が付いていたら、
そう『Almost Famous』からの『あの頃ペニー・レインと』のように。
そしたらもっと多くの人に観られたのにな~、と思えて残念である。
実話を基にしたこの映画、物語としては特別なことはない。
ありきたりといえば、ありきたりだ。
しかし監督はキャメロン・クロウ。
その描き方が(音楽の使い方も含め)、僕の琴線に触れてくる。
僕はキャメロン・クロウの映画が好きなのだが、その大きな理由は青臭い少年性を感じさせてくれるところ。
彼の作品のそういう部分に、つい共鳴してしまう。
またその描き方は、彼の音楽ファンならではの感性が著しく影響していると、大の音楽ファンの僕は思っている。
“20秒の勇気を”
ポジティヴな気持ちにしてくれる、とてもオススメしたい映画です!