今年のアカデミー賞で脚色賞を獲った『ウーマン・トーキング 私たちの選択』、早く観たいのだが日本公開は6月2日。
まだまだ先である。
実話だという。
それも現代の。
主演を務めるのはルーニー・マーラ。
映画『ソーシャル・ネットワーク』でマーク・ザッカーバーグの恋人役を演じていたのが、僕が初めてスクリーンで観た彼女。
『ドラゴン・タトゥーの女』で、打って変った人物を演じていて、
えっ、ほんとにルーニー・マーラ!?
と思った。
凄い役者さんだと思う。
それら2作はもちろん大好きだが、彼女の出演作としてはさらにお勧めしたい映画がある。
それは、ケイシー・アフレックと共演したA24作品の『A GHOST STORY / ア・ゴースト・ストーリー』。
前述の2作ほど有名ではないが、これとても良い映画だと思うのです。
好きなんですよね、これ。
ゴースト、つまり幽霊の話なのだが、
人生って…
という内容。
ピント外れかもしれないが、僕は『火の鳥』(手塚治虫)のような話だなと思った。
ルーニー・マーラと一緒に暮らしていたケイシー・アフレックが自動車事故で死亡し幽霊になって...
というところから物語は進んでいく。
このゴーストは地縛霊的な存在で、二人が住んでいた家にずっと居続ける。
残されたルーニー・マーラが引っ越していき別の住人が住み着いてからも。
分からないところ、腑に落ちないところはある。
もう一度観れば理解できることかもしれないけど。
ただ、この映画の持つ感触はとても好みである。
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悲しい物語。
切ないに近い感じ。
人生なんて、人間なんて、
悲しいものだよね、
と基本的に僕は思っている。
そういう流れの中にある映画に感じた。
人間ではなく、ゴーストの話だけど、人間が作った映画である。
ゴーストの形はしていても、実質のところ描かれているのは人間であり人生なんだと思う。
ホラー系の映画でよく悪魔や幽霊が描かれているが、結局あれ人間なんだよねー
誰も悪魔や幽霊の経験はないのだから、彼らの価値観やものの考え方なんて人間のそれをモチーフに想像して作り上げているだけ。
なので、すべて人間の中にあるもので作られている。
劇中で流れるこの曲が良い↓
この映画を観終わった後、よく分からないことがたくさんあったのでネットで色んな人の考察を読んでみた。
なるほどな、と思わせるものがいくつもあった。
みんな凄いな、よくそんなとこまで想像し解釈できるものだ。
何回か観直せば僕でも、今とは違う解釈が出来るのかもしれないけど、一度だけじゃとても無理。
今度また観直してみようかな。
難解でよく分からないけど、好きな感触の映画って時々ある。
感触ってとても重要。
理解できなくても、この感触を求めることが映画を観る目的の一つだと思っている。
もちろん僕にとって、ということだけど。
先日Netflixで観たチャリー・カウフマン監督の『もう終わりにしよう。』もそうだった。
これが正しい映画の見方かどうかは分からないが、アリだと思う!
まぁ映画に限らず、よい感触にできるだけ触れ、それらを感じながら生きていきたい。