鈴木亮平が主役の冴羽獠を演じたNetflixオリジナル映画『シティーハンター』(原作は皆さんご存知の少年ジャンプに連載されていた北条司著の人気マンガ『シティーハンター』)が話題になっている。
そんな今、あえてそちらではなく2019年のフランス映画『シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション』を採り上げたい。
これはれっきとしたフランス映画。
小学生の頃から『シティーハンター』の大ファンだったフィリップ・ラショーが監督・脚本・主演を務めている。
彼が北条司の事務所へ直筆の手紙とともに実写版の企画書とプロットを送り、そのプロットが北条司に気に入られたことから、映画化の許諾を得ることができた。
それゆえに、昔からのファンをがっかりさせることのない内容に仕上がっているのだ。
普段は海外の映画を字幕で観る僕だが、今回は日本語吹き替え版で鑑賞。
従来のアニメシリーズで冴羽獠の声を担当していた神谷明が今作での冴羽役を辞退、今作では山寺宏一が冴羽役を担当。
しかし、神谷明は他の役で声優として参加している。
また吹き替え版ではエンディング曲にTVアニメシリーズ同様、TMネットワークの「Get Wild」を使用。
ファンにはたまらない演出となっている。
やはり『シティーハンター』に「Get Wild」は欠かせない。
アニメの実写化、それも海外の監督及びキャスト。
原作を知っている人は、ガッカリすることが多いというのがこのパターン。
しかしこの作品は、面白かった!
フィリップ・ラショーのファン魂が炸裂したこの作品。
彼の『シティーハンター』愛に拍手喝采を送りたい。
愛が大切なのですよね、やっぱり!
現代のコンプライアンス的にはやや問題があるかもしれないが、『シティーハンター』はそもそもそういう作品。
原作に忠実であることが功を奏した一作なので、原作マンガやアニメが好きな人にぜひ一度観てほしい。
最後にもう一度、この映画化の実現にこぎつけたフィリップ・ラショーの作品への愛情の大きさに、最大級の敬意を表したい!