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『ジョジョ・ラビット』 監督:タイカ・ワイティティ

映画

今年は卯年ということで、2023年最初は映画『ジョジョ・ラビット』を採り上げたいと思います。

この映画は公開当時劇場で観たのだけど、わりと場内空いていてちょっと寂しい気持ちになったのを覚えている。

だが映画そのものは大変素晴らしいもの。
思わず僕は涙してしまった。

ナチス時代のドイツが舞台となる物語だが、明るくポップな作品。
特に前半はコメディ要素が強い。
しかし後半からは、シリアスな空気が漂いだす。

第二次世界大戦時のドイツ、主人公は10歳の少年ジョジョ。
ナチスに傾倒するジョジョの空想上の友人はアドルフ(ヒトラー)。
唯一の実在の友達はヨーキー(彼とてもキュートだ)。

スーカーレット・ヨハンソン演じる、ジョジョの母親ロージーはとても素敵だ。

”ディナーは中立地帯”

ジョジョやヨーキーが参加した、ナチスの青少年組織であるヒトラーユーゲントの合宿で彼らを指導したキャプテンKことクレンツェンドルフ大尉がまたとてもいい味を出している。
演じるはサム・ロックウェル。
とても魅力的な役者さんだ(今さらですが)。
ユダヤ人少女エルサがまたカワイイ。
こちらを演じてるのは、トーマシン・マッケンジー。
ルーニー・マーラを10代の少女にした感じに思えた。
その他素晴らしい俳優たちが、魅力的なキャラクターを演じている。

物語の進め方、音楽の使い方も素晴らしく、
店に来てくれるお客さんには、ついついこの映画を勧めてしまう。
老若男女分け隔てなく楽しめる作品だと思うので。

映画の冒頭ビートルズの「抱きしめたい」のドイツ語バージョンが流れる。

僕はビートルズの楽曲にドイツ語版があることを知らなかったので、
カバーか?
でも声は似てるぞ??
ギターの音、オリジナルもこんなんやったよな~
などとスクリーンを観ながら考えていた。

そして映画の最後、デヴィッド・ボウイの「ヒーローズ」が流れる。
イントロが流れてきた瞬間泣いてしまった。
元々好きな曲であるが、この映画のエンディングにピッタリハマっているのだ。
これも使われているのはドイツ語バージョン。
これはデヴィッド・ボウイ自身も出演した81年の映画『クリスチーネ・F』用に、ドイツ語にてヴォーカルを再レコーディングしたもの。
オリジナルはドイツ(当時西ドイツ)のベルリンでレコーディングされている。

オリジナルの英語詞には下記のような歌詞がある。

Standing by the wall(by the wall)
And the guns shot above our heads(over our heads)
And we kissed, as though nothing could fall(nothinng could fall)
And the shame was on the other side
Oh we can beat them, for ever and ever
Then we could be Heroes, just for one day

壁のそばに立っていた時
銃弾が僕らの頭上を飛ぶ
それでも僕らはキスをした 何も問題はないさ
恥ずべきなのはあっちの方
僕らはやつらを打ち負かすことが出来る、いつまでも
そして僕らはヒーローになれる、たった1日だけ

東西ドイツ時代に作られたこの曲、歌詞に出てくる壁は当然ベルリンの壁がイメージされる。
全体的な歌詞のイメージもこの映画にマッチする部分がある。
気分も含めて。

上の動画は英語詞だが、映画のサントラには「抱きしめたい」も「ヒーローズ」もドイツ語版が収録されている。


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僕がこの映画がたまらなく好きなのは、音楽の使い方によるという部分もあるかもしれない。
でも多くの人にオススメしたい、とても素敵な映画なのであります!


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