映画・音楽ファンがリラックスして楽しめる心斎橋・南船場のバー
Almost Famous のブログ。

海外ドラマ『セヴェランス』 Apple TV+

ドラマ

AppleTV+で配信されているドラマ『セヴェランス』がたまらん面白い!

簡単に言えば、SFサスペンスというジャンルになるのかもしれない。
しかしそんな一言ではうまく表せない、驚異的なアイデアで迫りくるドラマシリーズ。
この他にもAppleTV+で配信されているオリジナルドラマにはとても面白いものが多い。
だが、いかんせん契約者が周りに少ない。
なので僕が熱く『セヴェランス』について語っても、あまりみんなノッてこない。。
かなり悲しい、というか悔しい気持ちである。
正直このドラマを観るためだけに入会しても、全く問題ない程の面白さが『セヴェランス』にはあると思っている。

物語の舞台は、謎めいた巨大企業「ルーモン」。
従業員は職場と私生活の記憶を完全に分離する「セヴェランス(記憶分離)手術」を受けており、会社で働いている間はプライベートの記憶を一切持たず、退勤すると会社での記憶がまったく残らない、そんな生活を送っている。
1人の人間の中にある全く別の人格が会社内とそれ以外で入れ替わる。
今風に分かりやすく考えれば、マルチバースにいる別の自分のようなもの。
違うのは同じ身体を共有しているということ。
それが通常のマルチバースとは違い、話をややこしくする。

主人公のマーク(アダム・スコット)がこの手術を受けたのは、妻を失った悲しみから逃れるため。
少なくとも、過去の記憶を失った別人格のマークでいられる会社での時間は、妻を失った喪失感から逃れることが出来る。
時に記憶は人を著しく傷つけるもの。
そして彼は、日々無機質で謎に包まれたオフィスに通い、意味も知らされない奇妙な作業を淡々とこなす。
しかし、ある日同僚の一人が突如として職場を去ったことをきっかけに、彼や同僚たちは徐々に企業が隠している不穏な真実に気付き始め、その謎を解き明かそうとする。

僕がこのドラマで最も注目する点は、一つの身体に二つの人格(精神)が共存することから生じる深い死生観。
この会社ルーモンとの関係を断ち切るため退社するという選択をした場合、職場での人格は喪失する。
それはつまり一人の人間の「死」を意味することとなるのだ。

張り巡らされた伏線と徐々に明かされる驚きの展開。
「命」とは「人格」とは「記憶」とは「思考」とは...
自分が誰であるかという哲学的なテーマも深く掘り下げていく。

美しくも冷たく無機質なセットデザインや、独特のユーモアと不気味さが絶妙に交じり合った雰囲気も特徴的。
批評家からの絶賛も多く、エミー賞をはじめ数々の賞にノミネートされた話題作。
製作総指揮・監督にベン・スティラー。
現在シーズン2まで終了。
シーズン3の製作も決定している。

単なるSFやサスペンスを超え、人間の心理や社会の在り方、さらには生と死の意味を鋭く描き出す、観るほどに引き込まれる謎と魅力が満載の作品です!!

Follow me!

PAGE TOP
タイトルとURLをコピーしました