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『ジ・オファー/ゴッドファーザーに賭けた男』

ドラマ

ドラマ『ジ・オファー/ゴッドファーザーに賭けた男』は、映画史に名を刻んだ『ゴッドファーザー』の制作舞台裏を描いた、ファン必見の作品。
マリオ・プーゾ原作のベストセラー小説を映画化し大成功を収めた『ゴッドファーザー』だが、その道のりは決して平坦なものではなかった。
このドラマは、同映画のプロデューサーであるアルバート・S・ラディを主人公に、製作過程における数々の困難を描いている。
ラディを演じるのは、『トップガン マーヴェリック』や『セッション』で知られるマイルズ・テラー。
『ゴッドファーザー』ファンにはたまらない、見どころ満載の作品である。

映画化を任されたラディだったが、撮影開始に漕ぎ着けるまででさえ多くの問題を解決しなければならなかった。
もちろん撮影が開始されてからも、次々と問題が噴出してくる。
彼の所属するパラマウント・ピクチャーズでは、製作担当副社長のロバート・エヴァンス(『ある愛の詩』などのヒット作を手掛けた)が上司として君臨、ラディとの間で意見の衝突が絶えなかった。
さらにその上には、パラマウントの親会社ガルフ&ウエスタンのCEOチャールズ・ブルードーンが控えており、重要な場面では彼の承認を得る必要があった。

監督のフランシス・フォード・コッポラもまた、クリエイティブな要求を次々とラディに投げかけ、予算面の問題には無頓着だった。
さらに、映画の題材であるマフィアからも横槍が入る。
というのも、小説『ゴッドファーザー』は、マフィアの間では非常に評判が悪かったのだ。

このドラマを観て僕が最も強く感じたのは、仮にその能力が与えられたとしても”映画プロデューサーという仕事は絶対にやりたくない”、ということ。
アルバート・S・ラディは『ゴッドファーザー』でアカデミー賞作品賞を受賞し、成功を手にしたが、もしそうでなかったら、報われない仕事に過ぎなかったかもしれない。
もちろん、これほどまでに偉大な作品を完成させたことに大きな達成感と満足感があっただろうが。

ちなみに『ゴッドファーザー』は作品賞、主演男優賞(マーロン・ブランド)、脚色賞(マリオ・プーゾ、フランシス・フォード・コッポラ)を受賞しているが、コッポラは監督賞を逃し、アル・パチーノも助演男優賞に輝くことはなかった。

とにかく、このドラマは最高に面白い。
『ゴッドファーザー』ファンならば、このドラマを観るためだけにU-NEXTに加入しても損はないと思う。
視聴後には、ラディが後にプロデュースした『ロンゲスト・ヤード』(主演:バート・レイノルズ)や、エヴァンスがプロデュースした『チャイナタウン』(主演:ジャック・ニコルソン)も観たくなるはずだ。
僕自身、どちらも観てしまった。
『ロンゲスト・ヤード』は初めてだったが、『チャイナタウン』は2度目。
エヴァンスの心意気を知って観ると、また少し違う角度で作品を感じることができた。

映画プロデューサーという仕事は想像以上に過酷だと感じた一方で、映画製作には夢と魅力が溢れていることを改めて実感させてくれる。
やっぱり映画って素晴らしい!

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