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Almost Famous のブログ。

『ゴッドファーザー』 フランシス・フォード・コッポラ

映画

言わずと知れた名作中の名作『ゴッドファーザー』、そしてその続編『ゴッドファーザー PARTⅡ』。
とても完成度の高いマスターピースと言える作品である。
しかし、
しかしだ、僕はこの映画に感情移入があまりできない。
それはつまり共感できないということ。

俳優陣、脚本、構成、編集などなど、それぞれがとても素晴らしいこの映画(ⅠとⅡ)は、
間違いなく、大傑作である!!
そのことを前提としながらも、僕はイマイチ共感できないまま何とも言えないモヤモヤのようなものを感じ続けている。
アル・パチーノ演じるマイケルの苦悩はよく分かる。
よく分かるんだが、それは勝手すぎないかマイケルよ!
と思ってしまうのだ。

このシリーズのテーマは家族(ファミリー)である。
家族がイチバン!
(この場合の家族というのは、血のつながりだけを意味するものではない)
それゆえ家族の幸せのためにはならない者は、犠牲にしてもいい。
そんな話である。
極端な見方をした場合だが。
そういうの、僕は好きじゃない。
村社会の頂点を極めようとしている人たちの話が、なぜそんなに面白い!?
とさえ思う時もある。
村社会といっても、組織を拡大するため外との関係をどんどん深めようと、ドンは動くのだが。
そして彼らは、広い社会(世界)の中に自分たちの大きな居場所(村)を獲得する。
村は大きくなり、そして世界はその村を無視できない。

家族というのは大事である。
しかしそれは、とても面倒なものでもある。
家族が助けになることもあれば、妨げになることもある。

今は圧倒的に核家族の時代である。
僕らの世代は若いころ、昔の大家族的なものを否定してきたと思う。
家族偏重な生き方を否定したきたのだ。

『ゴッド・ファーザー』、それは大家族の悲劇を描いた物語。
マイケルは家族にとらわれ翻弄されていく。
僕からすれば、
だから言わんこっちゃない!
といったことが起こる話。

大家族時代へのオマージュともいえるのではないか、『ゴッド・ファーザー』は。
大家族時代が懐かしいのだろうか、もしかしてみんな?

今も昔も、
少なくとも大家族というものは弊害の方が多いと思っている。
寺内貫太郎一家みたいなの、絶対嫌だ(ある程度の年齢以上の人にしかわからないと思いますが)。
家族というものに郷愁のようなものを感じる気持ちは分かるが。

そんなことを書きながらも僕は、実のところ家族を持ちたいと思う気持ちはある。
50歳も後半になり、今さらなのだが(そもそも全くもって現実味がない)、家族への憧れを持っている。
あまり巨大化したのは嫌だけど。

矛盾する?

家族とひとことで言っても、人によって描く家族像はきっと違う。
なので、違う家族像を持った人同士で一つの家族を作ろうとすると、上手くいかない。
家族の規模が大きくなり、構成する人が増えたら、もっと事態は難しくなる。

あ~、家族って。。

否定的なことを書きましたが、傑作だと思います。
アル・パチーノ、ロバート・デ・ニーロ、マーロン・ブランドの迫力ある演技には、ほんと痺れます。

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また映画『ゴッドファーザー』の再作の裏側を描いた『ジ・オファー / ゴッドファーザーに賭けた男』というドラマがあるのですが、これがまた面白い。
こちらは映画『ゴッドファーザー』のプロデューサーを主人公にしたドラマなのですが、企画段階から完成までへの紆余曲折が見応えたっぷりに描かれています。
コチラもかなりオススメです!

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