映画・音楽ファンがリラックスして楽しめる心斎橋・南船場のバー
Almost Famous のブログ。

『あの頃ペニー・レインと』 バーの 名前は”Almost Famous”

映画

2019年4月に大阪は心斎橋(南船場)で、
”Almost Famous”
という名のBARをオープンした。
”Almost Famous”とは、映画『あの頃ペニー・レインと』の原題である。

店を始めるにあたって、古い付き合いの友達何人かから反対された。
「新規の飲食店の成功率を知ってるか!?」
と。

もちろん知っている。

バーを開業しようと思ったきっかけのひとつは、
よく行っていたお気に入りのバーが閉店したこと。
いつもその店のマスターやそこで偶然一緒になった他のお客さんと音楽の話をして(マスターはスティーヴィー・ワンダーが大好きな人で店には音楽好きな人が集まっていた)楽しい時間を過ごしていたのだが数年前に閉店してしまい、僕は行き場を失った。
その店以外に、身近にお酒を飲みながら音楽について話せる場所はなかった。
素敵な映画や音楽などに出逢った時、そのことについて誰かと話したいもの。
しかし実際に話せる場所はそうなかったりする。
学生時代ならまだしも、社会人ともなるとよりそうなってきてしまう。
なので僕と同じように映画や音楽が好きで、そのような場所を必要としている人がいるのではと考え、そのような場所になれたら、との想いからこのような店を始めることにした。

さて映画『あの頃ペニーレインと』の話。
日本では2001年に公開されたこの映画、監督はキャメロン・クロウ。
10代で『ローリング・ストーン』誌のライターになった彼の自伝的な部分も含まれてると言われている。

15歳ながら音楽誌のライターに抜擢された主人公のウィリアム(パトリック・フュジット)は、ブラック・サバスの取材に訪れた際に知り合ったグルーピーのペニーレイン(ケイト・ハドソン)に恋心を抱く。
その後彼らは新進気鋭のロックバンド”スティル・ウォーター”のツアーに同行する。
ウィリアムはバンドの取材のためであったが、ペニーレインはバンドのギタリストであるラッセル(ビリー・クラダップ)と関係を深めていた。
夢見がちな気分が残る70年代前半のロックが持つスウィートな部分を凝縮して、美しくそして切なく描いた作品。
ウィリアムとペニーレインによる青春映画であり、かつ他の登場人物たちも含めた成長の物語でもある。
もちろんロックファンにはたまらない香りを放つ、音楽映画というか音楽ファン映画な部分も大きい。

ツアーバスの中で、エルトン・ジョンの「タイニー・ダンサー」をみんなで歌うシーンが大好きだ!!

音楽ファンだからこそグッとくる、という部分が全編に漂っているが、そうじゃない人に語り掛ける部分も併せ持つ素敵な映画。
それゆえ、世界中でけして少なくない人たちにとっての特別な作品となっている。
もちろん僕もその一人。


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というわけで、この映画を観て感じたものを大切にしたいと思ったから、恐縮だけど”Almost Famous”という名前を店の名前にさせてもらった。

また上述した、エルトン・ジョンの「タイニー・ダンサー」をみんなで歌うシーンのバスの中のような空間を作りたいというわけではないが、そのシーンでペニーレインが家に帰るというウィリアムに、「ここが家よ-You are home-」と言ってしまうような、擬似的な(または逃げ場的な意味でもある)ホームというのもいいかなとは思っている。

店の公式HPです、よかったら覗いてみて下さい。
https://www.almost-famous.net/

大阪の心斎橋に来た際には、ぜひ一度遊びに来てください。
リラックスしてお酒が飲める店だと思います。
素敵な音楽と映画に包まれた心地よい空間を目指しています。
また店内禁煙なので、タバコを吸う方には申し訳ないですが、何卒よろしくお願いいたします。

<映画の補足として>

この作品は、第73回アカデミー賞脚本賞を受賞。

監督・脚本のキャメロン・クロウはこの作品の前に、同じく監督・脚本を務めたトム・クルーズ主演作『ザ・エージェント』で高い評価を得ている。

主人公ウィリアムの母親役は、フランシス・マクドーマンド。
『ファーゴ』(1996年)・『スリー・ビルボード』(2017年)・『ノマドランド』(2021年)で、3度のアカデミー賞主演女優賞を獲得。

ウィリアムの姉役は、ズーイー・デシャネル。
『(500)日のサマー』はとても良い映画。

音楽評論家のレスター・バンクス役は、フィリップ・シーモア・ホフマン。
惜しくも亡くなってしまった名優。
『ブギーナイツ』や『マグノリア』などの弱々しい感じの役が、僕は個人的に好き。

DJ役は、ドラマ『NCIS ~ネイビー犯罪捜査班』のアビー役で有名なポーリー・ペレット。

スティル・ウォーターのラッセル役を演じたビリー・クラダップは、最近だとAppleTV+の人気ドラマ『ザ・モーニングショー』で主要キャストを演じている。

ウィリアムがお姉ちゃんからレコードを譲り受けるシーンもすごく好きだ。

興味を持たれた方には、是非一度お試し願いたいとても素敵な映画であります。

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