1979年に公開された『ルパン三世 カリオストロの城』は、前年の『ルパンvs複製人間』に続くルパン三世劇場アニメ映画第2弾。
監督はご存知宮崎駿。
これが彼にとっての劇場映画初監督作となる。
『ルパン VS 複製人間』も大好きな僕は、個人的にはどちらも甲乙付け難い。
しかし世間的には圧倒的に『ルパン三世 カリオストロの城』の方が人気がある。
優しいルパンが幅広い層に人気なのか。
不二子も少し優し気だ。
画のタッチの影響か?
いや確かに凄く面白いんだよ、そこは間違いない。
始まり方から、冒頭のカーチェイスのシーンだけでもワクワクが止まらない。
勝手な想像なんだが、ルパン三世って男性ファンの方が多いように思っている。
特にTVの第一シリーズや劇場用の『ルパンvs複製人間』は、そちらがターゲットになっているように思える。
しかしTVの第二シリーズ以降は、男性というより若年層向けになり、『カリオストロの城』では、思惑があったかどうかは分からないが、結果として女性からも大きく支持されるようになった。
公開当時は前作『ルパン VS 複製人間』に興行成績では負けているのだが、当時から評価は高く、名画座などでの公開やテレビでの放送が繰り返されるなどの時を経て、今の高い人気と最高級の評価を得ている。
上述の通り、僕は『ルパンvs複製人間』と『ルパン三世 カリオストロの城』では甲乙付けがたいほど両作品とも素晴らしい映画だと思っているので、ルパンの劇場用作品として真っ先に誰もがカリオストロを口にするのには正直抵抗がある。
とはいえ、岡田斗司夫の解説なんかを聞いていると
”確かに凄いな宮崎駿!”
また、
“そこまで観てる岡田斗司夫、あんたも凄いわ!!”
と思えてしまい、自分の映画の見方が未熟なんだなと思ったりもする。
オープニングのクレジットで白い服の少女の横をルパンたちの車が通るとき、彼女に気遣った走りをしてるとか全く気づかなかったよ。
何だかな~、な気分である。
この映画の有名な逸話として、
”宮崎駿がルパン役の山田康雄に「今回はクリント・イーストウッドのような抑えた声をお願いします」と注文したところ山田康雄は自分でキャラクターを確立していたため、「ルパンは俺が決めてる、今更ごちゃごちゃ言われたくない」と横柄な態度を見せたという。
しかし、試写を見終わった山田康雄は出来映えの素晴らしさに感銘を受け、「申し訳ありませんでした。どんな注文でも何度でもやり直します」と謝罪したとのこと。”
というものがある。
真偽のほどは分からないが、当時の力関係からいくとこういう事もあったかもしれない。
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今もルパン三世は新しい作品が作られている。
最近の作品は観ていないので、どういう内容になっているのか分からないが、ルパン他、とても魅力的なキャラクターがいっぱいのこのシリーズ、末永く魅力的な作品を生み出し続けてほしい。
ルパン三世は、日本が生んだ最高の冒険活劇だと思うから。
また、今となってはもう現実的ではないが、宮崎駿監督による新しいルパン三世観てみたいな。
それと、やはり峰不二子は素敵だ。
不二子的な女性には昔から惹かれてしまいます。
クラリスより不二子だな、僕は。